韓国でみつけた美しい素地 01|whole vol.6

韓国でみつけた美しい素地
食べ歩きの合間のお楽しみは、器探しや骨董めぐり。
受け継がれてきた白磁に、そっと今の感覚を重ねた器。
眺めているだけでリラックスできる、自然の色。
そうそう、お茶の時間も忘れずに。
細部までゆっくり味わいたい場所を紹介します。

キム・サンインさんの白磁は、「雪白」と名付けられた青みがある。
공예 장생호 工藝 長生壺(コンイェ チャンセンホ)
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住所
서울특별시 종로구 인사동10길 23-4
23-4, Insadong 10-gil, Jongno-gu, Seoul - 営業時間 11:00〜19:00
- 定休日 不定休
- Instagram @jangsaengho
ご両親も骨董店を営むオーナーのチョン・ヒョンジュさんは、幼いころから器や生活の道具のまとう時間を、自然に吸い込んできた。そんな彼女が開いた〈工藝長生壺〉は、伝統的な韓国の美を礎に、いまの感覚で工藝をすくい上げる、静かな光を放つ場所だ。器の配置や生けた花にまで彼女の美意識が息づいている。

店名は、長寿を象徴する「十長生」という言葉に由来する。
訪れた日は、作家キム・サンインさんの作品を展示していた。静謐な美しさを湛えた白磁は、落とす影まで凛としている。特注で設えたという飾り棚には、伝統的な白磁のフォルムを写したキム・ドンワンさんのガラスの花器が置かれ、空間と静かに響き合っていた。小さな空間だけど、個々の器が深く心に残る。自分の中に、まだ知らなかった色がいくつもあることに気づく。 生活の中の美を見つめてきた人のまなざしは、やはり澄んでいる。ヒョンジュさんの笑顔にも、静かな強さがにじみ、満ち足りた気持ちでギャラリーを後にした。

聖水洞発のガラスブランド
〈CLEAR MOOD〉の花挿し。

朝鮮王朝時代の白磁のかたちを継ぐ、
キム・ドンワンさんのガラスの器。
SOILBAKER 정동 ソイルベイカー 貞洞(チョンドン)
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住所
서울특별시 중구 정동길 33 신아기념관 2층
202호
#202, 2F, Shina Memorial Hall, 33,
Jeongdong-gil, Jung-gu, Seoul - 営業時間 11:30〜18:30
- 定休日 月曜日
- Instagram @soilbaker

東洋と西洋、さまざまな文化が静かに交わっている。

白磁が白いのは、土の純度だけでなく、簡素の美が尊ばれてきたから。
〈ソイルベイカー〉は、NYでインダストリアルデザインを学んだ代表のヤン・ヘリンさんをはじめ、陶芸家やデザイナー、シェフのアイデアが集まり、多様な視点から器の楽しみ方を提案するセラミックブランド。製品はソウルのスタジオと、陶磁器の歴史が深い京畿道・驪州で制作している。 白磁の月壺(タルハンアリ)の柔らかな曲線を表現した「goun」、窯の熱によって偶然生まれる斑点を活かした「dots」、リサイクル粘土から生まれた「crumbs」など、独自のシリーズが豊富で、つい目移りしてしまう。

貞洞通りの赤煉瓦の建物。その一室にある。

ギャラリーのような広々とした空間。
気になるものを手にとって、並べてみる。「我が家の食器と合うのは?」、「トーン違いで揃えようかな」。そんなふうに想像をめぐらせていると、時間はあっという間に過ぎていく。カトラリーやキッチン用品も寄り添うように並んでいて、器のまわりにある時間まで想像がふくらむ。ものを選ぶ時間そのものが、まるごとおいしい時間になっていく。

作家に焦点をあてた展示を楽しめるのも魅力。
撮影/須藤敬一 ヘアメーク/kikaコーディネーション/Shinhae Song・藤本千治(TANO International)



