韓国でみつけた美しい素地 02|whole vol.6

韓国でみつけた美しい素地
食べ歩きの合間のお楽しみは、器探しや骨董めぐり。
受け継がれてきた白磁に、そっと今の感覚を重ねた器。
眺めているだけでリラックスできる、自然の色。
そうそう、お茶の時間も忘れずに。
細部までゆっくり味わいたい場所を紹介します。

합 원서점 合 苑西店(ハプ ウォンソジョム)
-
住所
서울특별시 종로구 율곡로 83 아라리오뮤지엄
신관2층
2F,Arario Museum New Building,83,
Yulgok-ro, Jongno-gu, Seoul - 営業時間 12:00〜18:00 (LO 17:00)
- 定休日 なし
- Instagram @haap2010
市場や街の商店で見かけ、どことなく年配の人のものという印象があった韓国の伝統菓子。いまはもう、そのイメージは塗り替えられつつある。幅広い世代がカフェで楽しみ、贈りものに選ぶ。みんなの暮らしのなかで、ごく自然に親しまれている。 その流れを早くから形にしたのが、〈合〉だ。

キム・サンインさんの器で提供される。
夏限定のパッピンス(かき氷)も食べてみたい。
代表のシン・ヨンイルさんは、伝統菓子店で修行を重ねた後、フランスで製菓を学んだ。
伝統を守りつつ、サイズを小ぶりにし、揚げる工程を焼きに変えるなど、そっと更新した。
その工夫が、素材の味を引き出し、甘さを澄んだものにしている。
菓子に合わせたいのは、梨と生姜を煎じたペスッや、はったい粉でつくるミッスカル。
どちらも素朴で、体にすっとなじむ飲み物だ。
同じ敷地には〈アラリオミュージアム〉がある。現代アートを観たあとの余韻を抱えて立ち寄るのもグッド。伝統と現在。そのあわいを、心ゆくまで。

美しく、手際よく作り方を
教えてくれたパン・ミンソさん。

マッコリを練り込んで発酵させた
生地を低温であげる、チュアク。

チュアクの語源は、その独特な食感からきているのだとか。

きなこ、黒胡麻、エゴマ粉に混ざって、
カステラ粉というユニークな餅も。

東大門エリアからアクセスがいい。午前中をフル活用しよう。
답십리고미술상가
踏十里古美術商街
(タッシムニコミスルサンガ)

キャンディーカラーもチャーミング。
향미당 香美堂(ヒャンミダン)
-
住所
서울특별시 동대문구 고미술로 21
삼희고미술상가 2동 155호
#155, 21, Gomisul-ro, Dongdaemun-gu,
Seoul - 営業時間 9:00〜18:00
- 定休日 日曜日
- Instagram @hyangmidang
ビルに入った瞬間、「時間が足りない!」と思った。〈踏十里古美術商街〉はいくつかの棟に分かれ、骨董店が集まる場所だ。
今回の目的は、アトリエの窓にかけるポジャギを見つけること。日本ではなかなか大判サイズに出会えなかったのだけど、おすすめしてもらった〈香美堂〉でめでたく発見。

一日中居られるビルです。
韓国では、ものを包む布を総じて「ポジャギ」と呼ぶ。布が貴重だった時代、端切を縫い合わせて一枚布にした「チョガッポ」は、現代ではインテリアとして愛されている。
店主のチェ・チュニさんは、年代物の骨董だけではなく、新品も扱い、手に取りやすくしたいという。
私が選んだのは、麻の風合いが楽しめる新しい一枚。大地を思わせる穏やかなベージュで、光に透かすと、ふわりと表情が変わる。
不揃いな縫い目も、むしろ愛おしい。
手に取ると初めてわかるものがある。
旅の残り時間を気にしながらも、美しい素地に触れた癒しのひとときだった。

いい顔たくさん。
あのひとのお土産にどうでしょう?

日本語が堪能な店主さんが多く、
会話が愉しい。
撮影/須藤敬一 ヘアメーク/kikaコーディネーション/Shinhae Song・藤本千治(TANO International)




